本当に本が読みたくなる読書のブログ

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2023年本屋大賞、ノミネート10作品の一覧と感想つきの紹介

2023年の本屋大賞にノミネートした10作品の小説

読書コラム


2023年1月20日、読書好きにとって待ち遠しい2023年本屋大賞ノミネート10作品が発表されました

本屋大賞発表の4月12日までが、待ち遠しいですよね。

本当に本が読みたくなる読書のブログでは、全10作品を一挙紹介させていただきますね。

2023年本屋大賞ノミネート10作品


それでは、さっそく花水由宇(hanami yu)の感想を添えて2023年本屋大賞ノミネート10作品を紹介させていただきます。

『川のほとりに立つ者は』寺地はるな

川のほとりに立つ者は
著者 寺地はるな
出版社 株式会社双葉社
分類 大人の恋愛小説
出版日 2022/10/20
読みやすさ ☆☆☆とても読みやすい

なかなか落ち着いた営業ができない日々が続くカフェの女性店長・原田清瀬のもとに、恋人 松木圭太が病院に運ばれたと連絡が届く。

コロナ禍で疎遠気味になっていた圭太は、友人とのトラブルで歩道橋から転落し意識不明の重体になっていた。

今は何も語れない恋人の変わりに、トラブルの理由を探す清瀬

少しずつ明らかになる圭太の周りの人間関係は?

友人関係、職場関係、親子関係……。

うまく行かない人間関係の中で描かれる人の思いの純粋さ、主人公と登場人物の遮るもののない心の交差が細かく描かれた物語です。

大人になっても読みたい恋愛小説が、2023年本屋大賞ノミネートです。


『君のクイズ』小川哲

君のクイズ
著者 小川哲
出版社 朝日新聞出版
分類 エンタメ小説、ミステリー小説
出版日 2022/10/7
読みやすさ ☆☆★読みやすい

優勝賞金一千万円、生放送のTV番組『Q-1グランプリ』決勝戦に出場した主人公 三島玲央。

勝敗を決める一問は、あっけなく終わった。

司会者が問題を読み上げる声を出す前に、対戦相手 本庄絆が素早く正解する。

あっけにとられた三島は、Q-1グランプリの全問題を超えて自分が何故クイズに挑戦するようになったのか、思いのきっかけが見つかるまで遡ることに……。

クイズとは、何なのだろうか?

直木賞作家 小川哲さんの『君のクイズ』が2023年本屋大賞ノミネートしました。


『宙ごはん』町田そのこ

宙ごはん
著者 町田そのこ
出版社 株式会社小学館
分類 エンタメ小説、ほっこり小説
出版日 2022/5/27
読みやすさ ☆☆★読みやすい

育ての叔母「ママ」風海の海外移住のため、実の母「お母さん」歌野と暮らすことになった小学校1年生の宙(そら)。

イラストレーターのお母さん歌野は、仕事とプライベートに生きるマイペースな親だった。

家事に不慣れな歌野は、シェフをしている後輩の恭弘に娘の宙の食事の世話を頼むことになる。

突然訪れた偏った愛情の家庭と歪な親子関係は、恭弘の想いのこもった料理によって結ばれ、母も娘のどちらにも変化が訪れることに……。

2021年に本屋大賞を受賞された町田そのこさんの『宙ごはん』が、2023年本屋大賞にノミネートしました。


『月の立つ林で』青山美智子

月の立つ林で
著者 青山美智子
出版社 株式会社ポプラ社
分類 大人の青春小説、ほっこり小説
出版日 2022/11/7
読みやすさ ☆☆☆とても読みやすい

2021年から、3年連続で本屋大賞ノミネートの青山美智子さん。

2023年本屋大賞ノミネート作品は、5つの物語が重なり合う『月の立つ林で』。

看護師を辞め再就活中の女性、コンビ解消して歩み始めてもなかなか売れないピン芸人、娘の突然の結婚と出産に戸惑う整備士のお父さん、母と暮らすを出るためにアルバイトを始めた女子高生、家庭とアクセサリー作家の両立に悩む女性。

ふと、ため息をつきたくなる瞬間にポッドキャストから流れた、タケトリ・オキナの『ツキのない話』。

月の光ので薄っすらと揺らぐ影のように、同じ明かりに照らされた5人の登場人物の暮らしが優しく重なる。

暖かく、優しい物語に照らされたくなる作品です。


『汝、星のごとく』凪良ゆう

汝、星のごとく
著者 凪良ゆう
出版社 株式会社講談社
分類 恋愛小説
出版日 2022/8/4
読みやすさ ☆☆★読みやすい

『流浪の月』で2020年本屋大賞を受賞し、2021年も『滅びの前のシャングリラ』で連続ノミネートされた凪良ゆうさん。

今回の2023年本屋大賞ノミネート作品『汝、星のごとく』は、第168回直木賞にもノミネートされた話題作です。

17歳で出会った2人の、飾らない気持ちが入り交じる15年間の物語。

瀬戸内海の穏やかな島を舞台に、女子高校生の暁海と転校生の櫂の出会いと不器用な成長を描いた恋愛小説です。

狭い世界の中で、周りに振り回されながらも重なり合う2人の時間。

切なさと辛さ、読み勧めたくなる好奇心、そして……。


『方舟』夕木春央

方舟
著者 夕木春央
出版社 株式会社講談社
分類 ミステリー小説、サスペンス小説
出版日 2022/9/8
読みやすさ ☆☆★読みやすい

地下建築の中で起こった地震、落石で塞がれた出入り口と浸水の中閉じ込められた10人。

大学時代の友達 麻衣と従兄 翔太郎と共に、人気のない地下建築を訪れた柊一も逃げ場のない密室に閉じ込められることに。

災害の中、悪夢が続くように殺人が起こる。

だれか1人、犠牲にすれば脱出できる。

生贄には……その犯人がなるべきだ。

ファンからは、映画化が期待される夕木春央さんの『方舟』が2023年本屋大賞にノミネートされました。


『#真相をお話しします』結城真一郎

#真相をお話しします
著者 結城真一郎
出版社 株式会社新潮社
分類 ミステリー小説
出版日 2022/6/30
読みやすさ ☆☆★読みやすい

ミステリー作家さんの間でも話題作の『#真相をお話しします』が、2023年本屋大賞ノミネート作品に選ばれました。

伏線から二重三重に張られたトリックの謎を暴く、5つの謎解きの短編集です。

家庭教師の大学生がが見つけた、とある家族の異変。

不妊治療のすえ、ようやく我が子を授かった夫婦の元に現れた別の「娘」の真実。

娘の怪しいパパ活を心配しながらも、自分でもマッチングアプリにハマってしまうお父さん。

とある島の小学生4人組が、スマホを手に入れたことでYou Tubeを始める物語。

どの物語にも、どんでん返しがつきものの作品です。


『爆弾』呉勝浩

爆弾
著者 呉勝浩
出版社 株式会社講談社
分類 ミステリー小説
出版日 2022/4/20
読みやすさ ☆☆★読みやすい

居酒屋で暴れていた酔っぱらい男は、警察署へ連行されると「秋葉原で爆弾事件が起きる」ことを予想する。

謎の酔っぱらい男スズキタゴサクの的を外したような会話をヒントに、類家刑事ら特殊捜査のエキスパートが事件を防ぐため知恵を絞る。

物語の舞台が取調室で、会話の応酬バトルでストーリーを想像するライトで読みやすい物語が2023年本屋大賞ノミネート作品に選ばれました。


『光のとこにいてね』一穂ミチ

光のとこにいてね (文春e-book)
著者 一穂ミチ
出版社 文藝春秋
分類 青春小説
出版日 2022/11/7
読みやすさ ☆☆☆とても読みやすい

第168回直木賞にもノミネートした、一穂ミチさんの『光のとこにいてね』。

経済的な豊かさ、愛情の豊かさの違いがある中で育った果遠と結珠。

幼い頃の出会いと別れ、そして再開の繰り返しがお互いの世界を築いてゆく。

主人公と最愛の相手は、年齢を重ねた区切りの時期で人生が交差する。

2023年本屋大賞ノミネート10作品の中でも、注目の物語です。


『ラブカは静かに弓を持つ』安壇美緒

ラブカは静かに弓を持つ (集英社文芸単行本)
著者 安壇美緒
出版社 株式会社集英社
分類 ミステリー小説、スパイ小説
出版日 2022/5/2
読みやすさ ☆☆☆とても読みやすい

著作権使用料未納疑惑のある、大手音楽教室の「ミカサ音楽教室」。

調査機関で働く主人公 橘樹は、子どもの頃にチェロを弾いていた理由だけで、音楽教室れ潜入スパイとして捜査を始めた。

始めたはいいものの、チェロ講師浅葉桜太郎と過ごす中でかつて音楽の楽しさを取り戻した樹の捜査は……。

音楽とスパイというテーマが注目されている『ラブカは静かに弓を持つ』が、2023年本屋大賞にノミネートしましたね。




注目の作品と作家さんは?


2023年本屋大賞、全国の書店員さんが選んだノミネート10作品は、どの小説も面白く、読みやすい小説です。

花水由宇(hanami yu)は、青山美智子さんの『月の立つ林で』の優しさ、安壇美緒さんの『ラブカは静かに弓を持つ』のテーマに惹かれるものがあります。


2023年本屋大賞の大賞予想は?


文学賞予想を毎回外し、4年が過ぎた自称読書家の花水由宇(hanami yu)。

本屋大賞は、惜しいところまで当たった(上位3作品中2作品がランクイン)ことがあるんです。

そして、読者さん目線で選ばれる本屋大賞は「本当に当てたいなぁ」と思っています。

2021年に挑戦させていただいた「本屋大賞の3つの視点」〜「面白さ」「売りたさ」「おすすめ」の項目に当てはめて、2023年本屋大賞の上位3作品を予想させていただきますね。



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