読書感想文におすすめ小説と「自分らしさ」を表現する読書感想文の書き方
「冬の読書感想文シリーズ」、第7回は冬の読書感想文におすすめの8冊の小説。
そして、「自分らしさ」を表現できる読書感想文の書き方のお話です。
読書感想文には楽しめる小説がおすすめ!
読書感想文のために読む本となると、どうしても「やらされた感」がありますよね。
そこで、今回は物語を楽しみながら読書感想文も書けてしまう小説を紹介します。
読書好きの10代の方にとっては、ゆっくり本が読める冬休み。
読書をあまりしない学生さんも、聞いたことのあるタイトルや作家さんの本で楽しみながら読書感想文に取り組んでみませんか?
読書感想文におすすめの「小説」8冊
読書感想文におすすめの小説、今回は多めに8冊紹介させていただきます。
映画化やドラマ化された作品も含めて、ホラー1冊、ミステリー2冊と盛りだくさんにしてみましたよ。
『きのうの影踏み』辻村深月
思わず涙が出そうになる名作『ツナグ』、直木賞候補作『かがみの孤城』が本屋大賞を受賞した辻村深月さん。
『きのうの影踏み』は辻村深月さんには珍しく、暮らしの中にあるホラーの短編集。
ホラー作家の元に送られてきた、差出人がわからない1通の手紙。
知り合いの作家にも送られてくる同じような手紙。
手紙の送り主は、はたしてこの世に存在するのだろうか?
辻村深月さんの描く、怖すぎずふとした瞬間に背筋が寒くなるシーンが好きな方には、おすすめのホラー作品ですよ。
『コーヒーが冷めないうちに』川口俊和
2018年のベストセラー小説部門3位の『コーヒーが冷めないうちに』。
過去に戻れる喫茶店で起こる、切ないシーンも暖かいシーンもある物語。
読み終わった後に、前向きな考え方をしようかなぁと思える物語でしたよ。
登場人物の世代がバラバラなためか、高校生の読書感想文にもおすすめできる1冊です。
『未来』湊かなえ
10代の少女に突然届いた未来からの手紙。
送り主は「20年後の私」。
大人になったときの希望が綴られる手紙を励みに、父親を亡くした少女は決して楽ではない世の中を生きていく。
次々と少女に起こる苦しみの連鎖。
「未来」に希望は持てるのだろうか………
以前紹介した湊かなえ『豆の上で眠る』〜少女の頃の記憶の違いを謎を解く物語 - 本当に本が読みたくなる読書のブログでも、湊かなえさんは「家族」を描いていました。
1人の苦労と悲しみが絶えない少女の姿に、胸が締め付けられ、自分も思わず物語の中に入り込んでしまいそう。
主人公と近い世代の中学生の方におすすめしたい作品です。
『ひかりの魔女』 山本甲士
主人公の真崎光一は会社員の50代の父、家計をパートで支える母、中学生の妹と4人で都会の住宅街でくらすごく一般的な中流家庭。
田舎で同居していた叔父が亡くなり、ばあちゃんと家族の暮らしが始まる。
誰にでも起こる、家族構成と暮らしの変化。
暮らしが変わりゆくことが、家庭をどう変化させるのか………。
家族構成が変わっていても、収入が低くても幸せな暮らしは多くあります。
それは、家族が暮らしをどう感じるかの「見えない幸せ」の大きさではないでしょうか?
ひかりばあちゃんが引き起こす、数々の魔法で真崎家に起こる変化に注目したい1冊。
中学生、高校生の男の子にもおすすめしたい物語ですよ。
『この世界の片隅に』こうの史代、蒔田陽平
ドラマを見てストーリーを知っている方も多い『この世界の片隅に』。
ドラマでは、主人公の浦野すずを松本穂香さん、旦那さんの北條周作を松坂桃李さんが演じていて世代を超えた人気があったのではないでしょうか?
浦野すずと北條周作が結ばれたのは、大平洋戦争の終わり、日本の国内が一番苦しかった頃。
食料不足とアメリカ軍の爆撃の中でも、持ち前の明るさで健気に家族を和ませるすず。
私の場合は、小説を先に読んでからドラマや映画で楽しみたい方ですが、ストーリーを知っていると小説も読みやすいかなと思いおすすめしてみます。
『強運の持ち主』瀬尾まいこ
2017年に映画化された『僕らのごはんは明日で待ってる』の著書、瀬尾まいこさんをご存知の10代の方もいるのでは?
『強運の持ち主』は、元営業マンのOL占い師ルイーズ吉田の占い店で起こる「運」を巡ってた物語。
誕生日、星座、性別で決まる運勢は、変化させることもできる。
病気を治すために贅沢を控えるように。
それなら、「未来」はいい方向に変えることができるのでは……?
これから、進路と向き合うことになる高校生の方におすすめしたい小説ですよ。
『ドアを開けたら』大崎梢
読書感想文にミステリー作品を選ぶくらい読書好きの方は、どのくらいいるのでしょう?
花水(hanami)には、まだわかりません。
横須賀で、訪ねた知人が亡くなっていたところを目撃した主人公の鶴川佑作。
救急車も警察も呼ばずに、その場から逃走する姿を高校生に撮影されて殺人犯の容疑をかけられてしまう…
警察に通報すると言う高校生とともに、知人が亡くなった場所へ戻ると………死体がなくなっていた。
はたして、知人は本当に死んでいたのだろうか?
小説の読書感想文の書き方
小説の読書感想文の書き方は、こちら
読書感想文の書き方と本選びの全て - 本当に本が読みたくなる読書のブログに細かくまとめています。
大切なことは「自分の思いや考え」を必ずかくこと。
今回は3つのポイントと1つの工夫をあげてみました。
はじめに物語の全体像に触れる
読書感想文は、はじめに物語の全体像を触れておくことが大切。
全体像といわれても、少し曖昧ですよね。
そこで、3つのポイントをあげてみました。
①主人公と登場人物
1つ目は、登場人物の年齢や性別、仕事や性格など「どんな人」かわかるように書いておきます。
また、他にも物語に関わる登場人物は主人公との関係も書いておくとストーリーが伝わりやすくなりますよ。
②物語の場所
2つ目は、小説の中の場所です。
大きな順に現実なのか、空想の世界なのか。
現実なら、日本のどこなのかを書いておくと登場人物たちの物語の中での動きがわかりやすくなります。
③物語の世界のルール
そして、欠かせない内容は物語の世界観。
『コーヒーが冷めないうちに』のように、現実から少し離れた内容が描かれる世界では、「どんな決まり」があって「何ができるのか」のルールに触れておきましょう。
書きたい内容ごとにまとめる
2つ目のポイントは、書きたい内容ごとにまとめて書くことで、内容が伝わりやすくなります。
①物語の全体像
②注目する場面
③感動するシーン
④自分の思いや感想
というように、書きたい内容ごとにまとまりがあるように文章を組み立てます。
書きたい内容ごとにまとめて書く書き方は、「列挙型の文章」と呼ばれていて花水(hanami)も本の紹介で使っていますよ。
自分の思いや考えで締めくくる
読書感想文では3つ目の「自分の思いや考え」が1番大切なことです。
1番大切なことは、文章の場合も話す場合も「最初」と「最後」が伝わりやすいのは本当のことです。
授業の終わりに、先生の言い残した「オチ」がいつまでも頭に残るのと同じなんです。
そこで、読書感想文でも最後の部分は「自分の思いや考えで締めくくる」ことにしてみませんか?
アナザーストーリーを書いてみる
同級生とは「ひと味違う」読書感想文を書いてみたい方、いるのではないでしょう?
おすすめは、物語のアナザーストーリーを書いてみるのはいかがですか?
これは私のブログの読者さん、hana さん(id:HappyUnbirthday)のコメントに書かれていたお話を元にしたアイデアです。
小説のあらすじに触れ、感動した場面をまとめ、登場人物やストーリーへの思いを綴る。
その後に、「もし●●だったら」といった全く別のストーリーを付け加えてみてはいかがでしょう?
きっと、個性的で同級生とは「ひと味違う」読書感想文に仕上がるはずですよ。
アイデアをいただいたhana さんのブログは、こちらです↓
ズボラ主婦の覚書
「2018年 冬の読書感想文シリーズ」はこちら↓
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「2018年 夏の読書感想文シリーズ」のまとめはこちら↓
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